前歯の神経治療とは?抜くケースや治療の流れ、期間の目安を解説

こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

前歯の神経のイメージ

前歯がズキズキ痛む、温かいものがしみる、ぶつけたあとに色が変わってきたなど、気になる症状はありませんか。前歯の神経を抜くと聞くと、不安に感じる方も多いかもしれませんが、こうした症状を放置すると、痛みが強くなったり歯の根の先まで炎症が広がったりすることがあります。

この記事では、前歯の神経の治療が必要になるケース、治療の流れや回数の目安、神経を抜くメリット・デメリットなどについて解説します。前歯の症状が気になり、治療の内容を知っておきたい方はぜひ参考にしてください。

前歯の神経の治療とは

前歯の神経の治療について模型を使用して説明する歯科医師

前歯の神経の治療とは、虫歯や外傷などによって歯の神経に炎症が起きたときに、歯の根の中の神経を取り除き、内部を洗浄・消毒する治療のことです。一般的には根管治療といいます。

虫歯や事故などで前歯の神経に炎症が起こると、何もしていなくてもズキズキと強く痛むことがあります。こうした神経の炎症は自然に治ることがなく、状態によっては神経を取り除く必要があります。

歯の根の中は細く複雑な形をしているため、1回で終わるとは限らず、複数回に分けて治療を進めるのが一般的です。ただし、奥歯は歯の根が2~4本あるのに対し、前歯の根は基本的に1本しかありません。そのため、奥歯に比べると短期間で終了するケースもあります。

また、前歯は見た目に大きく関わる歯です。神経の治療が終わったあとは、歯の強さや見た目を保つために、土台や被せ物などその後の治療まで含めて考えていくことが大切です。

前歯の神経を抜く必要があるケース

自発痛が起こり前歯の神経を抜く必要がある男性

前歯の神経を抜く必要があるケースには、虫歯が原因の場合と、転倒や事故などの外傷が原因の場合があります。

ただし、症状だけで自己判断するのは難しいため、ここでご紹介する内容はあくまで受診の目安としてお考えください。気になる症状がある場合は、早めに歯科医院で状態を確認することが大切です。

自発痛がある

自発痛とは、何もしていなくてもズキズキとした強い痛みが出る状態のことです。大きな虫歯などが原因で前歯の神経に炎症が起こると、安静にしていても我慢しにくいほど痛んだり、夜間に痛みが強く感じられたりすることもあります。

自発痛が起こる前には、冷たいものがしみる、噛むと痛いといった症状が出ることも少なくありません。こうしたサインがある段階で受診できれば、状態を早めに確認しやすくなります。

また、痛みが一時的に落ち着いたとしても、治ったとは限りません。神経の状態が変化して痛みを感じにくくなっていることもあるため、症状があった時点で歯科医院を受診することが大切です。

温かいものがしみる

小さな虫歯や知覚過敏では、冷たいものがしみることがあります。

一方で、冷たいものだけでなく温かいものを口にしたときにも前歯が痛む場合は、炎症が神経まで広がっている可能性があります。特に、これまで冷たいものだけがしみていたのに、温かいものでもしみるようになった場合は、状態が変化しているサインとして注意が必要です。

歯茎から膿が出る

初期段階の虫歯のうちは歯の表面だけにとどまりますが、重症化すると歯の神経から根の先まで炎症が広がることがあります。歯の根元まで炎症が及ぶと、根の先に膿がたまり、その膿が歯茎から出てくることがあります。

このような場合、歯茎が大きく腫れてズキズキと痛むことがあります。特に上の前歯では、根の先端が鼻の下あたりにあるため、鼻の下から唇側まで腫れが広がることもあります。

前歯に強い衝撃を受けた

神経の治療が必要になるのは、虫歯だけではありません。転んで前歯をぶつけたり、スポーツで強い衝撃を受けたりすると、前歯が損傷し、神経の治療が必要になることがあります。

特に、交通事故などで前歯が大きく欠けた場合には、神経を取らざるを得ないこともあります。また、事故や外傷の直後は問題がないように見えても、時間がたってから神経が壊死することもあります。

前歯が黒く変色した

前歯を損傷した場合、歯が大きく欠けていなくても、時間をかけて神経が徐々に壊死することがあります。神経が壊死すると、歯が灰色っぽく見えたり、黄みがかった色に変わったりすることがあります。こうした変色をきっかけに、神経の異常に気付くことも少なくありません。

変色は、外傷の直後ではなく、しばらくたってから現れることもあります。また、見た目だけでは着色汚れとの違いを判断しにくいこともあります。

前歯の神経を抜くことのメリット

前歯の神経を抜くことのメリットのイメージ

前歯の神経を抜くことには注意点もありますが、神経に強い炎症があるなど、必要な状態で適切に治療を行うことにはメリットがあります。ここでは、前歯の神経を抜く治療によって期待できる主なメリットを確認していきます。

痛みがなくなる

前歯の神経に炎症が起こると、ズキズキと脈打つような強い痛みを感じることがあります。痛みの程度には個人差がありますが、「寝られないほど痛い」「仕事や勉強に集中しにくい」といったように、日常生活に支障が出ることもあります。

こうした場合、原因となっている神経を取り除き、歯の根の中をきれいにすることで、炎症による強い痛みをやわらげることが治療の大きな目的になります。

ただし、治療直後は一時的に違和感が出たり、噛んだときに軽い痛みを感じたりすることがあります。そのため、「処置をしたその瞬間からまったく何も感じなくなる」とは限りませんが、炎症の原因に対処することで、つらい痛みの改善が期待できます。

歯を残せる可能性が高まる

前歯の神経に強い炎症がある場合でも、適切な時期に神経の治療を行うことで、歯を残せる可能性が高まります。

前歯の神経に炎症が起こると、はじめはズキズキとした痛みが出ますが、神経が壊死すると痛みがなくなることがあります。しかし、痛みがなくなったからといって治ったわけではありません。症状がないまま虫歯や感染が進行すると、最終的には抜歯を検討しなければならないこともあります。

症状に気付いた時点で前歯の神経の治療を始めていれば、歯を残せる可能性が高まります。前歯を失うと、見た目だけでなく、食べ物を噛み切る働きにも影響が出ることがあります。

また、歯を抜くと周りの歯にも負担や影響が及ぶことがあります。前歯の両隣の歯を守るためにも、気になる症状がある場合は、なるべく早めに治療を開始することが大切です。

前歯の神経を抜くことのデメリット

前歯の神経を抜くことのデメリットのイメージ

前歯の神経を抜くことで歯を残せる可能性が高まる一方で、治療後に知っておきたいデメリットや注意点もあります。必要な治療であっても、その後の変化やケアのポイントを理解しておくことが大切です。

ここでは、前歯の神経を抜くことによる主なデメリットについてご説明します。

寿命が短くなる可能性がある

歯の神経を抜くと、しみる・痛むといった感覚がなくなったり、鈍くなったりします。通常は、冷たいものがしみる、噛むと痛いといったサインで虫歯やトラブルに気付きやすいのですが、神経を抜いた歯ではそうした変化に気付きにくくなります。

また、感覚が鈍くなることで、知らないうちに強く噛んでしまい、前歯が欠けたり割れたりすることもあります。見た目に変化がなくても、内部でトラブルが進んでいることがあるため注意が必要です。

セルフケアだけでは気付きにくいこともあるため、前歯の神経を抜く治療を受けたあとは、症状がなくても定期的に検診を受けて状態を確認することが大切です。

前歯が変色する可能性がある

前歯の神経を抜くと、歯が暗く変色する可能性があります。歯の神経を抜くということは、歯の中の血管も失うということです。血管がなくなると歯の内部の新陳代謝がなくなり、時間の経過とともに色が変わることがあります。

変色が起こる時期には個人差があり、治療後すぐではなく、しばらくたってから気になることもあります。

神経の治療後に前歯が変色した場合、歯磨きやクリーニングだけで白さを戻すことはできません。変色した歯を白くしたい場合は、ウォーキングブリーチで歯の内側から白くしたり、被せ物(クラウン)を装着したりする治療が検討されます。

再治療が必要になることがある

歯の根の形は複雑であるため、神経の治療を行っても、根管の中で細菌が再び繁殖し、再治療が必要になることがあります。前歯は奥歯に比べると根の本数が少なく、形も単純ですが、それでも再治療が必要になることはあります。

神経がない歯では、再び問題が起きても強い痛みが出ないことがあります。そのため、歯茎の違和感や膿が出ることで気付くケースもあります。細菌が前歯の根の先まで到達すると、顎の骨を溶かすこともあるため、再度神経の治療が必要になるのです。

再治療では、細菌や汚染物を取り除くだけでなく、以前に詰めた薬剤も除去しなければならないため、初回の神経の治療よりも長引きやすい傾向があります。そのため、症状がない場合でも、必要に応じて定期的にレントゲンなどで状態を確認しながら経過をみていくことがあります。

前歯の神経の治療の流れ

レントゲンで歯の根の状態を確認する様子

前歯の神経の治療は、まず現在の症状や痛みの有無を確認し、必要に応じてレントゲンなどで歯の根の状態を調べるところから始まります。そのうえで、神経に強い炎症がある可能性がある場合や、神経が壊死している可能性がある場合、根の先まで感染が広がっている可能性がある場合などに、診査のうえ必要と判断されれば、歯の根の中をきれいにする治療を進めていきます。

実際の処置では、虫歯や詰め物を取り除いて神経のある部分まで到達し、炎症を起こしている神経を取り除きます。その後、歯の根の中の細い管を少しずつ広げながら、内部の汚れや細菌を洗浄・消毒します。

歯の根の中は複雑な形をしているため、1回で完全にきれいにするのが難しいこともあります。そのため、薬を入れて仮のふたをし、数回に分けて消毒を繰り返すのが一般的です。通院中は、仮のふたが外れないように注意し、強く噛みすぎないことも大切です。

根の中がきれいになったら、再び細菌が入らないように薬剤を詰めて密閉します。これで神経の治療自体はひと区切りになりますが、前歯はそのままだと弱くなることがあるため、土台を立てて被せ物などで補強していきます。

前歯の神経の治療回数と期間の目安

前歯の神経の治療回数と期間のイメージ

前歯の神経の治療は、状態によって異なるため一概にはいえませんが、1回で終わることは少なく、一般的には複数回の通院が必要になります。歯の根の中を洗浄・消毒し、感染の状態を確認しながら進めるため、数回に分けて治療するのが一般的です。

治療回数は3〜5回ほど、治療期間としては1〜2ヶ月程度が目安です。ただし、神経の治療が終わったあとも、それで完全に終了ではありません。歯の状態を維持するために、定期的にメンテナンスに通う必要があります。

まとめ

前歯の神経を治療して痛みが無くなった笑顔の男性

前歯の神経を抜く必要があるケースとしては、自発痛がある、膿が出る、歯茎が腫れるといった症状がみられる場合が挙げられます。また、交通事故やスポーツ、転倒などで前歯に強い衝撃を受けたときにも、神経の治療が必要になることがあります。

前歯の神経を抜くと、歯がもろくなったり変色したりする可能性はありますが、炎症や感染が進んだ歯でも、適切に治療することで前歯を残せる可能性が高まります。痛みがなくなっても治ったとは限らず、放置すると抜歯を検討しなければならないこともあります。

前歯の神経の治療にお悩みの方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

菊地 正浩 院長

■この記事の監修者

菊地 正浩 院長

経歴
  • 奥羽大学歯学部卒業
  • 寿泉堂綜合病院歯科口腔外科研修
  • 顕微鏡診療および根管治療専門クリニックにて勤務
所属学会・歯科医師会
  • 日本歯内療法学会
  • 小石川歯科医師会(文京区)
  • 文京区立関口台町小学校学校歯科医

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