抜歯になる3大原因とは?
こんにちには、文京区関口にある江戸川橋菊地歯科医院です。
今回は、日本人が抜歯に至る3大原因について説明させて頂きます。
抜歯になる原因第3位
全体で3番目に多い抜歯になる原因は、「破折」です。破折と聞いてピンとくる方は少ないと思います。全体の17.8%を占める破折とは、どのような状態なのでしょうか。破折には目に見える歯の頭の部分(歯冠)が割れる「歯冠破折」と歯ぐきに埋まって見えない歯の根っこ(歯根)が割れる「歯根破折」の2つに分類されます。歯冠破折は、虫歯や歯ぎしり、食いしばりなどが原因で歯が大きくかけてしまう状態です。歯根破折は、主に神経を取った歯の根っこ(歯根)にヒビが入る状態で、神経を取っていない歯に起こるのは稀です。原因のほとんどは、歯ぎしりや食いしばりです。つまり、破折の原因の大きな要因は、歯ぎしりや食いしばりであることがわかります。
抜歯になる原因第2位
全体の2番目に多い抜歯になる原因は、「虫歯」です。虫歯は、砂糖などの甘いものによって歯が溶かされることや食後の歯磨きが不十分なことで進行する場合があります。そして、銀歯やレジン(樹脂の材料)といった治療をした歯と詰め物の間の小さな隙間から虫歯になる「2次虫歯」というものがあります。虫歯には、進行段階によって分類され5段階の過程があります。COはエナメル質表面の結晶が壊されておこる白濁。C1はエナメル質の範囲内に存在する虫歯で、削って治療はせずに歯磨きができれば進行はしません。C2はエナメル質を通り越して、その下にある象牙質にまで虫歯が進行した段階です。ここまでくると歯を削って治療する必要がでてきます。C3は虫歯が神経まで到達した状態で、神経をとらなくてはいけない状態で、何もしなくても強い痛みが出る場合があります。C4は歯の頭の部分がほとんど溶けてなくなり、歯の根っこだけになってしまった状態です。通常、虫歯になったからすぐに抜歯になるのではなく、虫歯を放置して歯の大部分が溶けてなくなってしまうと、歯として機能しなくなるため抜歯になります。
抜歯になる原因第1位
全体の1番目に多い抜歯になる原因は、「歯周病」です。歯周病については、以前のブログで詳しく説明したため今回は歯周病の内容説明は省略しますが、歯周病は進行していてもなかなか自覚がない病気なので、歯周病が重度になったときに歯科医院に来ても手遅れで救うことができず、抜歯になってしまうことが多くあります。
まとめ
今回は、抜歯になる3大原因について解説しました。これ以外の抜歯になってしまう原因として、親知らずの抜歯(5.0%)や矯正治療のための便宜抜歯(1.9%)などが挙げられます。
それでは、この抜歯になる原因を「予防」することはできないのでしょうか。歯根破折に関しては、歯ぎしりや食いしばりという歯に対する物理的な力が加わるという要因もありますが、もともとは虫歯や重度歯周病などになってしまい歯の神経を取ってしまうことが、そもそもの原因です。歯周病や虫歯に関しても、歯磨きが上手にできていれば、予防することができるため歯を失わないようにするためには、確実な歯磨きをしっかりできるにするということが、最も重要であることがわかります。やっているつもりでも、できていない部分があるのが、「歯磨き」です。確実な歯磨きの方法がわからない方は、是非当院にご相談下さい。