歯周病を放置してはいけない理由と進行を防ぐ方法!

こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

歯周病になったイメージ

「歯周病を放置してはいけない理由とは?」「歯周病の症状はどんなものがあるの?」と疑問を持っている患者さんもいるでしょう。歯周病は初期には自覚しにくく、歯ぐきの腫れやブラッシング時の出血は軽視されやすいです。

しかし、治療を先延ばしにすると、歯を支える骨が溶けて歯がぐらつき、最終的には歯を失うリスクが高まります。放置した歯周病は動脈硬化や糖尿病の悪化とも関わり、全身の健康に影響を及ぼしかねません。

この記事では、歯周病を放置してはいけない理由と、進行を食い止めるための具体的な方法をわかりやすく紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

歯周病の症状

歯周病で歯茎が赤くなったり下がったりしているイメージ

歯周病で現れる主な症状は、以下のとおりです。

ブラッシング時の出血

ブラッシングやフロスを使ったときに歯ぐきから血がにじむ場合は、歯周病の初期段階であることが多いです。健康な歯ぐきであれば、多少強く磨いても出血はほとんど起きません。少量の出血でも、炎症のサインであることがあるため注意が必要です。

歯ぐきの腫れと赤み

健康な歯ぐきは淡いピンク色をしていますが、歯周病になると赤くなって腫れます。これは細菌による炎症反応の一つで、最初は軽度でも徐々に悪化していきます。

特に、歯と歯ぐきの境目にプラークや汚れが残っていると、腫れが長引きやすく、ブラッシングのたびに不快感を覚えることもあります。腫れを放置すると、他の歯ぐきにも炎症が広がる可能性があるため、早めに対応することが重要です。

口臭の悪化

朝起きたときや会話中に口臭が気になる場合、歯周病が関係していることがあります。歯周病菌が歯ぐきの奥深くで増えることで、強い臭いを発生させるのが原因です。口のネバつきとともに現れるケースが多く、周囲に不快感を与える前に対策が求められます。

歯のぐらつき

歯を支えている骨が歯周病によって吸収されると、次第に歯が揺れるようになります。最初は気づきにくいものの、食事中に歯が浮くような感覚や、かたいものが噛みにくくなることで違和感を覚える患者さんが多いです。

歯ぐきの後退

歯ぐきが下がって、以前よりも歯が長く見えるようになることがあります。歯周組織が破壊されることで歯ぐきの位置が後退するためです。歯の根元が露出することで見た目が気になるだけでなく、食べ物が詰まりやすくなるなどの実用的な問題も増えてきます。

また、露出した部分は虫歯になりやすく、早めのケアが必要です。

知覚過敏の発症

歯ぐきが下がって歯の根元が表に出ると、冷たい飲み物や甘いものを口にしたときにしみるようになります。これは、象牙質が露出して刺激を直接感じるためです。

知覚過敏は虫歯とは異なる痛みで、日常的な飲食でも不快感を伴うことがあります。進行度によっては、痛みでブラッシングが怖くなるケースもあり、悪循環を招きやすくなります。

歯周ポケットの深まり

歯と歯ぐきの間にできるすき間は歯周ポケットと呼ばれます。歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなり、内部に汚れや細菌がたまりやすくなります。通常のブラッシングでは届かない位置のため、セルフケアだけで清潔を保つのが難しいです。

ポケットの深さは歯科クリニックで測定でき、症状の進行度を判断する材料になります。

膿の発生

炎症がひどくなると、歯周ポケット内に膿が溜まることがあります。歯ぐきを押すと黄色い膿が出ることもあり、口の中に嫌な味を感じるでしょう。膿が出る状態まで進行すると、痛みや腫れも伴うことが多くなり、日常生活に支障をきたすようになります。

歯並びの乱れ

歯周病によって歯を支える骨が減っていくと、歯が少しずつ動いていき、歯並びが乱れる原因になります。また、歯並びが悪くなるとブラッシングがしにくくなり、さらに汚れがたまりやすくなって歯周病が悪化しやすい環境になります。

歯周病を放置してはいけない理由

歯周病を放置して歯が抜けるイメージ

歯周病を放置してはいけない理由は、以下のとおりです。

歯を失うリスクが高まる

歯周病が進むと、歯槽骨が徐々に溶けて歯がグラつき始めます。最終的には自然に抜け落ちる可能性があり、歯を失う主な原因として挙げられます。

複数の歯が同時に影響を受けると、咀嚼能力が落ちて食事に支障が出るだけでなく、発音や顔のバランスにも悪影響を及ぼします。抜けた歯を補うにはインプラントや入れ歯などの治療が必要になり、治療期間や費用の負担が大きくなるため、早期の対応が不可欠です。

口臭と見た目の悪化

進行した歯周病では、歯ぐきから膿が出ることが増え、強い口臭が発生します。本人は気づきにくいものの、周囲に不快感を与えていることも多く、対人関係に影響するケースもあります。

加えて歯ぐきが後退して歯が長く見えたり、歯間の隙間が目立つようになったりすると、見た目の印象が大きく変わります。歯周病の悪化で、笑顔に自信を持てなくなる患者さんもいるでしょう。

全身疾患を引き起こす可能性がある

歯周病による炎症が血流に乗ると、口内だけでなく全身に悪影響を及ぼすことが分かっています。特に、糖尿病とは双方向の関係があり、歯周病があると血糖コントロールが難しくなる一方、糖尿病が悪化すると歯周病の進行が早まります。

このほかにも心筋梗塞や脳梗塞、早産・低体重児出産との関連が報告されており、お口の健康が身体全体の健康を左右する要因となることもあります。

選べる治療法が少なくなる

歯周病は初期であれば歯石除去やクリーニング、正しいブラッシング習慣の見直しで改善が期待できます。

しかし、進行すると外科的処置や組織再生療法といった複雑な治療が必要になり、治療期間も長期化します。歯の保存が難しいと判断されれば抜歯を含む治療をせざるを得ず、生活の質に大きな影響が出る可能性があります。

早めに歯科クリニックを訪れれば、選択肢の幅を広げた状態で治療を進められます。

歯周病の進行を防ぐためにはどうしたらいい?

歯周病進行予防で歯石除去をするイメージ

歯周病の進行を防ぐためのポイントは、以下のとおりです。

プラークコントロールを行う

歯周病や虫歯の原因となる歯垢を減らすプラークコントロールは、進行予防の基本です。歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)は歯垢が溜まりやすく、放置すると炎症が広がります。

毎日のセルフケアでは、特に歯周ポケットや歯間、奥歯の溝に意識を集中させ、歯ブラシの毛先を45度に傾けて小刻みに動かすと効果的です。歯垢の除去率が高まれば歯ぐきの健康を維持しやすくなり、歯科クリニックでの治療負担を軽減できます。

歯ブラシを使い分ける

歯周ポケットの奥の歯垢を除去するには、超極細毛の歯ブラシが良いでしょう。毛先が深く届くため、歯ぐきへの刺激を抑えつつ汚れを取り去れます。さらに、奥歯や歯並びが狭い部分にはタフトブラシを併用すると磨き残しが減り、セルフケアの精度が上がります。

交換時期は1か月を目安にし、毛先が開いたら新しいものに替える習慣をつけましょう。

デンタルフロスと歯間ブラシを併用する

ブラッシングだけでは、歯間に付着した歯垢を取り切れません。デンタルフロスは狭い隙間、歯間ブラシはスペースの広い箇所に使用します。両方を使い分けることで、歯垢を効率的に除去できます。

使用時に痛みがある場合には無理に押し込まず、やさしく使うように心がけましょう。

デンタルリンスで口内環境を整える

ブラッシングとフロスのあとにデンタルリンスでうがいをすると、歯周病菌の増殖を抑えられます。就寝中は唾液量が減り細菌が繁殖しやすいため、特に寝る前に使用することが効果的です。殺菌作用のある製品を選ぶと、翌朝のネバつきや口臭を軽減できます。

口呼吸を避ける

口呼吸は口内の乾燥を招き、唾液が本来もつ抗菌・自浄作用を十分に発揮できなくなります。その結果、プラークが歯と歯ぐきの間に蓄積し、歯周ポケット内で細菌が増殖しやすい環境が整っていきます。

改善策として、日中は意識的に鼻から深呼吸する練習を取り入れ、軽く口を閉じるクセを身につけましょう。睡眠時にはマウステープで口唇をサポートし、口呼吸を抑える方法も効果的です。

定期的にメンテナンスを受ける

歯周病は自覚症状が出にくく、気づいたときには進行している場合もあります。歯科クリニックでの定期的なメンテナンスでは、専用器具で歯周ポケット内の歯垢・歯石を除去し、歯ぐきの状態をチェックしてもらえます。

歯科衛生士によるクリーニングやブラッシング指導を受けることで、自宅でのプラークコントロール精度がさらに向上します。3か月から半年に一度は受診して口内の健康を維持しましょう。

生活習慣を見直して免疫力を高める

歯周病は生活習慣病の側面もあり、食生活や喫煙、睡眠不足、ストレスが進行を早めます。栄養バランスの良い食事を心がけ、甘いものやアルコールを控えることで細菌のエサを減らせます。

禁煙は歯ぐきへの血流を改善し、適度な運動や十分な睡眠は全身の免疫力を高めます。これらを継続すれば歯周病の進行を抑えることができ、お口だけでなく身体全体の健康維持にもつながります。

まとめ

歯周病を治療して笑顔の女性

毎日のセルフケアと歯科クリニックでの定期メンテナンスを組み合わせることで、歯周病の進行をしっかり抑えられます。初期段階で歯ぐきの腫れや出血などに気づいたら、歯科クリニックでの治療だけではなく、セルフケアも徹底しましょう。

生活習慣も見直し、栄養バランスの良い食事、禁煙、十分な睡眠で免疫力を高めることが大切です。これらを続ければ、歯を支える骨の破壊を防ぎ、口臭や見た目の悪化を抑えられるだけでなく、全身疾患リスクの低減や将来の治療負担軽減にもつながります。

歯周病の治療を検討されている方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。