こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

「最近、口臭が気になる」と感じたことはありませんか。実は、その原因の一つが歯石かもしれません。口臭の原因は飲食物や体調などさまざまですが、口の中の衛生状態が大きく関係していることは見逃せません。特に、歯石が溜まると細菌が繁殖しやすく、イヤなにおいを発生させることがあります。

この記事では、歯石と口臭の関係について詳しく解説し、口臭を改善するために日常生活の中でできる対策を紹介します。口臭が気になる方や、いつもと違うにおいを感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。

歯石とは

歯石とは、歯の表面に付着したプラーク（歯垢）が、唾液中のカルシウムやリンと反応して硬化したものです。歯垢は食後しばらくすると固まって歯石へと変化し、通常の歯磨きでは取り除くことができなくなります。

歯石は歯ぐきの縁や歯と歯の間、奥歯の裏側などに付着しやすく、白色や黄褐色をしているのが一般的です。表面がざらざらとしているため、細菌が付着しやすくなり、歯周病や虫歯のリスクを高める原因にもなります。

歯石は口臭の原因になる？

歯石は、口臭の主な原因の一つと考えられています。上述したとおり、歯石の表面はざらざらしており、汚れや細菌が非常に付着しやすいです。この細菌のかたまりが、口臭の原因物質を産生するのです。

特に問題となるのが、嫌気性細菌と呼ばれる細菌の増殖です。これらの細菌は酸素を嫌うため、歯石の内部や周囲といった酸素の少ない環境に生息します。その過程で、揮発性硫黄化合物（VSC）と呼ばれる悪臭のもととなるガスを発生させます。

嫌気性細菌は、歯と歯茎の境目や、歯と歯の間、歯石の周囲などに多く存在し、歯石ができればできるほど、その量は増加します。また、歯石は一度つくと自然に取れることはなく、放置すればするほど口臭も徐々に強くなる傾向があります。

口臭の原因

歯石が口臭の原因になることを解説しましたが、口臭の原因は歯石だけではありません。ここでは、口臭の種類ごとに原因を確認していきましょう。

生理的な口臭

生理的な口臭は、誰にでもある一時的な口臭です。例えば、空腹時の口臭や朝起きたときの口臭などが該当します。このような一時的な口臭は、唾液の分泌が減少することで起こります。

唾液には、口の中の汚れを洗い流したり細菌の増殖を抑えたりする効果があります。しかし、唾液の分泌が少なくなると、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなるのです。

特に、就寝中は唾液の分泌が減少するため、朝起きたときには口臭が気になることがあるでしょう。空腹時も同様に、唾液の分泌が減少しやすく、細菌が繁殖しやすくなるため口臭が生じやすくなります。

このような口臭は一時的なもので、歯磨きをしたり水を飲んだりすれば改善されます。

病的な口臭

上述した生理的な口臭とは異なり、口内や全身の問題によって生じる口臭を、病的口臭といいます。病的な口臭の主な原因は、次のとおりです。

お口の病気

虫歯や歯周病によって、口臭が発生することが非常に多いです。虫歯菌や歯周病菌の活動が活発化して不快な臭いを発するガスが発生したり、重度に進行して神経が腐敗して腐敗臭のような臭いが発生したりします。

胃腸などの疾患

臭いの元が肺や食道、胃や腸などの内部の臓器であるケースもあります。胃や腸などの調子が悪い場合、口臭のほかに吐き気や胸やけなどの症状が現れやすいです。

糖尿病などの全身疾患

口臭は単に口の中の問題だけでなく、全身の健康状態を示すサインである場合があります。例えば、糖尿病が進行すると、口臭の原因となるケトン体が血液中に蓄積され、甘酸っぱい独特のにおいとして体外に排出されます。

また、肝臓の機能が低下していると、体内の毒素を十分に分解・排出できなくなり、腐敗臭や生ゴミのような強い口臭が発生します。このように、糖尿病や肝疾患などの疾患があると、体内で異常が生じ、口臭につながる可能性があるのです。

口腔乾燥症

唾液の分泌が低下して、口が乾いた状態のことを口腔乾燥症（ドライマウス）といいます。唾液の分泌が少なくなると、口の中の自浄作用が低下し、口臭が強くなります。加齢や薬の副作用、ストレスなどが原因で唾液が減ることがあり、特に眠っている間などは乾燥が進みやすくなります。

口臭を改善するために歯石を取り除く以外でできること

口臭の原因はさまざまです。歯石が原因の場合は、歯石を除去すれば口臭が改善されることもありますが、ほかにも原因がある場合は、ほかの対策を講じる必要があります。ここでは、口臭を改善するためにできることを紹介します。

こまめに歯を磨く

歯石を取り除いたあとも、歯磨きを怠ると磨き残した部分に食べカスやプラークが溜まり、口臭が発生する原因になります。歯と歯の間や歯茎との境目には汚れが溜まりやすいため、注意が必要です。

歯ブラシが行き届きにくい箇所に付着した汚れを落とすには、デンタルフロスや歯間ブラシを使用するのが効果的です。特に、就寝中は唾液の分泌量が減少し細菌が繁殖しやすくなるため、就寝前には丁寧に歯磨きを行いましょう。

舌のケアをする

歯磨きと同様に、舌の汚れも口臭に影響を与えます。舌の表面には、細かい突起が多数存在します。舌苔と呼ばれる白くてネバネバした物体は、これらの突起に付着した細菌や剥がれた粘膜、食べかすが集合したものです。

舌苔が溜まると、見た目が悪くなるだけでなく口臭が生じやすくなります。舌苔を除去するには、舌ブラシを使用するのが効果的でしょう。通常の歯ブラシよりも柔らかい素材で、幅も広いため、舌の表面についた汚れをこすり取ることが可能です。

注意点は、舌に強く当てすぎないことです。舌はデリケートな部分なので、やさしく撫でるように使用しましょう。

水分補給をする

口臭を改善するためには、水分補給することも大切です。口腔内が乾燥すると、口臭が現れやすくなります。そのため、こまめに水分補給をすることにより、口内の乾燥を防ぎましょう。

水を飲む習慣がない方は、時間を決めて飲むようにすると良いでしょう。例えば、12時になったらコップ1杯分の水を飲むと決めておいて、アラームを設定しておくと定期的に水分補給できます。

生活習慣を見直す

また、生活習慣も見直すことが大切です。喫煙は口臭の大きな原因のひとつであり、タバコをやめることで口臭が改善することがあります。さらに、睡眠不足やストレスが唾液の分泌を低下させ、口臭を悪化させることもあるため、規則正しい生活を心がけることも重要です。

睡眠不足やストレス、喫煙などは、口臭だけでなく全身の健康状態を悪化させる原因にもなり得ます。健康に過ごしていくためには、生活習慣の見直しは欠かせないと言えます。

歯科医院での定期検診を受ける

虫歯や歯周病は、初期段階では自覚症状が現れにくいです。痛みや違和感、口臭などの症状が現れた段階では、中等度〜重度に進行した状態といえるでしょう。

虫歯や歯周病を初期段階で発見し、口臭が発生する前に対応するには、歯科医院での定期検診が欠かせません。ご自身のケアでは清掃できない歯周ポケット内に溜まった汚れなども、歯科医院のクリーニングであれば除去できます。

最低でも半年に一度は定期検診を受け、歯石の付着状況や歯ぐきの健康を確認することで、口臭の予防にもつながります。特に、喫煙歴のある方や糖尿病をお持ちの方など、歯周病のリスクが高い方は、より短い間隔でのケアが必要です。

まとめ

口臭は、歯周病や虫歯などのお口の中のトラブルだけでなく、内臓疾患や全身の健康状態が影響していることがあります。その中でも歯石は、口臭を発生させる大きな要因といえるでしょう。

歯石や口臭にお悩みの方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。