歯周病は歯磨きをすれば治る?進行を防ぐ歯磨きの仕方も

こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

歯磨きで歯周病の進行を防ぐイメージ

「歯磨きをすれば歯周病は治る」と思われる方は多くいらっしゃいます。では、歯磨きをすれば歯周病は治るのでしょうか。また、歯周病の進行を抑えるためにはどうやって歯磨きをすればよいのでしょうか。

この記事では、歯周病の原因や進行を防ぐための歯磨き方法、歯磨き以外でできることについて解説します。

歯周病の原因

歯周病になって腫れた歯茎

歯周病はさまざまなことが原因で引き起こされます。ここでは、歯周病の原因について解説します。

プラークの蓄積

歯周病菌は、磨き残しであるプラークに含まれます。

特に、歯並びが悪かったり、歯磨きが不十分だったりしてプラークが溜まると、細菌が繁殖して、歯周病を発症する可能性があるのです。また、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)が合っていないと、そこに汚れが溜まって歯周病になることもあります。

口呼吸

口呼吸も歯周病の原因のひとつです。口呼吸により口内が乾燥すると、歯周病菌が繁殖して、歯周病になるリスクが高まります。

乱れた食生活

乱れた食生活を送っていると、口内環境の悪化を招きます。特に、甘いものを好んでよく摂る場合、プラークの生成促進につながり、歯周病を悪化させることがあります。また、栄養バランスが悪いと、免疫力が低下して、歯周病が悪化することもあるでしょう。

喫煙習慣

タバコを吸うと血行が悪くなり、免疫力が低下します。これにより、喫煙習慣のある方は歯周病を発症するリスクが高く、さらに症状も悪化しやすいので注意が必要です。

睡眠不足やストレス

睡眠不足やストレスによって免疫力が低下すると歯周病になるリスクが高くなるので注意が必要です。

また、慢性的なストレスが歯ぎしりや食いしばりにつながることがわかっています。歯ぎしり・食いしばりで歯に強い力がかかると、歯の周りの組織にダメージを与え、歯周病を悪化させることがあります。

一見、睡眠不足やストレスは口内に関係ないように見えますが、お口の健康を維持するためには、体の調子を整えることが欠かせません。

歯周病は歯磨きをすれば治る?

歯周病は歯磨きをすれば治るのか考える女性

歯磨きを行うだけでは、歯周病は治せません。

しかし、毎日の歯磨きをきちんと行えば、歯周病の進行を抑えることは可能です。また、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることで歯周病の予防や進行を抑えることにつながります。

歯科医院では、専用の機械や器具を使用して、歯磨きでは落とせない細かい部分に付着した汚れも取り除くことができます。これによって、歯周病の予防・改善につながるのです。

患者さんのなかには「定期的に歯科医院でメンテナンスを受けているから」と、歯磨きが不十分になっている方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、毎日の歯磨きを怠ると歯周病が進行するリスクが高まります。歯周病の進行を食い止めるためにも、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けるだけでなく、自宅でもしっかりと歯磨きをしましょう。

歯周病の進行を防ぐための歯磨きの仕方

歯周病の進行を防ぐため柔らかい歯ブラシを使用するイメージ

ここでは、歯周病の進行を防ぐための歯磨きの仕方をご紹介します。

やわらかめ・普通の歯ブラシを選ぶ

歯ブラシのタイプには、主にやわらかめ・普通・硬めの3つがあります。硬めの歯ブラシを使用すると歯や歯茎を傷つける可能性があります。

そのため、歯ブラシはやわらかめ、もしくは普通の歯ブラシを選ぶとよいでしょう。柔軟性のある歯ブラシを選択することで、歯茎を傷つけず、汚れをやさしく取り除くことが可能です。

歯と歯茎の境目を重点的に磨く

歯周病の進行を抑えるためには、歯ブラシの当て方が重要です。磨き残しの多い部分から、歯周病は発症するといわれています。

特に、歯周ポケット内には汚れが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくいです。そのため、歯ブラシを歯と歯茎の境目に45度の角度で当てて磨くとよいでしょう。

歯ブラシは軽い力で小刻みに動かす

歯ブラシを歯や歯茎に強く当てると、歯の摩耗や歯茎の出血、腫れを招くことがあります。歯磨きの際、毛先が曲がっている、毛先の当たっている歯茎が白くなっているなどの場合、歯磨きの力が強すぎるサインです。

歯ブラシは鉛筆を持つように3本の指で持ち、毛先が寝ない程度のやさしい力で歯磨きしてください。

また、歯は多面的であるため、歯ブラシを大きく動かして磨くと、磨き残しができやすくなります。そのため、歯を1本ずつ磨くようなイメージで、細かく動かして磨きましょう。目安としては、歯1本に対して10~20回ずつ磨くことでプラークをしっかり落とせます。

歯間ブラシ・フロス・タフトブラシを使用する

丁寧に歯磨きをしていても、歯ブラシの毛先が入らない部分には磨き残しが生じます。そのため、歯と歯の間には歯間ブラシやフロス、歯ブラシが入りにくい部分にはタフトブラシを使用しましょう。歯間が狭い場合にはフロス、歯間が広い場合には歯間ブラシを使用します。

歯間専用のアイテムを使用することで、効率的に汚れを取り除くことができ、歯周病の予防につながります。また、歯と歯茎の境目や八重歯などの飛び出た部分にはタフトブラシを使用するとよいでしょう。

ご自身に合ったアイテムの使い方がわからない場合は、歯科医院で相談してください。

寝る前の歯磨きは特に丁寧に行う

寝ている間は、唾液の分泌量が減ります。唾液には汚れを洗い流す作用にくわえ、細菌の繁殖を抑制する効果がありますが、唾液の分泌量が減るとこれらの作用が得られません。

そのため、寝る前にはしっかりと歯磨きを行い、虫歯菌のエサとなるプラークを除去することが大切なのです。就寝前の歯磨きには、歯ブラシだけでなく歯間ブラシ・フロス・タフトブラシを使用してください。また、歯磨きの仕上げに殺菌効果のあるうがい薬を使用するのも有効です。

歯周病の進行を防ぐために歯磨き以外でできること

歯周病の進行を防ぐために歯科医院で定期的にケアを受ける女性

ここでは、歯磨き以外でできる歯周病予防の方法について解説します。

定期的にメンテナンスを受ける

歯周病の進行を防ぐためには、毎日の歯磨きが欠かせません。

しかし、細かな部分を自分で磨くことは難しいため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。歯科医院では専用の機械や器具を使用して、歯ブラシでは落としきれない細かい部分に付着した汚れを除去します。これによって、歯周病の進行を防ぐことにつながるのです。

また、歯科医院のメンテナンスでは、虫歯や歯周病の有無、噛み合わせの状態などをチェックします。初期の歯周病は自覚症状が少なく、ご自身で気付くことは難しいですが、定期的に歯科医院を受診していれば、歯周病になっていても早期に発見できます。

歯周病の予防はもちろん、早期発見のためにも、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けましょう。

禁煙する

毎日しっかりと歯磨きをしていても、喫煙習慣があると歯周病になるリスクが高まります。さらに、喫煙をすると、歯周病の症状も悪化しやすいのです。

そのため、歯周病を予防するため、また進行を抑えるためには、禁煙するのがよいでしょう。ご自身で禁煙するのが難しい場合は、禁煙外来を受診するのもひとつの方法です。

生活習慣を見直す

歯周病を予防するためには、生活習慣を見直すことも大切です。栄養バランスのよい食事を意識し、できれば食事は決まった時間に摂りましょう。特に、ビタミンを積極的に摂ることで、歯や歯茎の健康を守る効果が期待できます。

甘いものをよく摂ると、プラークの生成促進につながります。そのため、糖分の多い食事は控え、お菓子を摂ったあとは必ず歯磨きをしてください。水の代わりに、スポーツ飲料やジュースを摂るのも控えましょう。睡眠時間の確保、ストレスの発散を心がけることも大切です。

歯ぎしり・食いしばりの対策をする

歯ぎしり・食いしばりを放置していると、歯周病を悪化させることがあります。歯周病の進行を抑えるためには、対策が求められます。

具体的には、歯ぎしり・食いしばり癖のある場合は、ナイトガードという専用のマウスピースを使用することが推奨されます。歯ぎしりや食いしばりは就寝時に行なっていることが多いです。

就寝時にナイトガードを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによって歯に加わる力を分散させることができ、歯周病の進行を抑えることにつながります。

まとめ

歯周病を予防して健康に過ごす家族

歯周病は、歯磨きするだけでは治りません。

しかし、しっかりと歯磨きを行い、汚れを取り除けば、歯周病の進行を抑える効果は期待できます。歯磨きをする際は、歯と歯茎の境目を重点的に磨き、歯間ブラシ・フロス・タフトブラシを使用しましょう。

また、ふだんの歯磨きではすべての汚れを落とすことは難しいため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも欠かせません。

歯周病の症状にお悩みの方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。