小児矯正治療について説明します!
こんにちは。
文京区関口にある江戸川橋菊地歯科医院です。
今回は当院で行なっている小児矯正治療について説明します。
矯正治療は何歳から始めるのか?

当院に矯正相談にいらっしゃる患者さんからよく質問されることとして多いのが『矯正治療は何歳から始めるのですか?』という内容です。どのようなシステムを使用して、その先生が矯正治療を行なっているかによって、矯正治療を開始する時期は異なります。当院では、だいたい小学2年生前後、年齢で言うと7~9歳頃から矯正治療を始めることが多いです。
小児矯正には1期治療と2期治療がある

1期治療は、発育段階にある顎の骨の成長を促進し、乳歯の次に生えてくる永久歯のスペースを作るための治療です。乳歯の大きさは、永久歯と比べると小さいため、乳歯が抜けた隙間に永久歯は入りません。そのため、通常乳歯列の場合は歯と歯の間に隙間があって歯が生えている方が良いのです。一般的にはすきっ歯と言われる状態ですが、乳歯列の時にはそれがベストな歯並びです。
1期治療では主に、拡大床というプラスチック製の装置をお口の中に常時はめることで顎の大きさを横に拡大させています。下顎では、乳犬歯という前から数えて3番目の歯の根っこがしっかりある状態で、その乳歯に横に広げる力を矯正装置によってかけることが、顎が横に広がる効率が最も高くなります。乳犬歯が抜けて、その後ろにある第1乳臼歯、そのまた後ろにある第2乳臼歯になるにつれて、横に顎を成長させる力がかかりにくくなります。そのため、1期治療の開始時期は、乳犬歯が揺れずに強固な状態にある7~9歳が適正となるのです。逆にその時期を逃してしまうと、せっかく横に広がる可能性があった顎の大きさを正常な状態にすることができないため、永久歯に生え変わる際、叢生と言って歯並びがでこぼこな状態になってしまいます。
2期治療は、1期治療により顎の大きさが適正に成長したところに生えてくる永久歯を綺麗な歯並びに整える治療です。だいたい11~13歳頃から開始され、治療期間は1~3年程度です。2期矯正は、大人になってから始める本格矯正、成人矯正と同じような意味になるため、1期治療を行わずに2期治療からする小児もいます。2期治療になると、マルチブラケットと言われる金属の針金を全ての歯に装着して行う矯正治療が始まります。
1期治療のメリットとは?

1期治療は治療を行う時期が限定されているため、その時期を逃すとできなくなります。
一方、1期治療を行うことで、顎の大きさを広げることができるため永久歯を抜歯しなくても矯正治療をすることが可能になります。それによって、2期治療の期間を短縮することができるようになります。
まとめ

矯正治療は大人になってから始めるものだと思われている方がいるかもしれません。実際には、小学校低学年から始めることが可能で、歯並びが悪くなりそうだと気づいた時から治療計画を立てることで『歯を抜かなくても矯正ができる』場合があります。その適切な時期を見極めるのは難しいため、かかりつけ歯科医における定期検診を子供のうちから習慣にすることで、適切な矯正開始時期もしくは矯正治療が必要かどうか、アドバイスをもらうことができます。
当院では矯正相談を随時行なっていますので、お気軽にご相談ください。