乳歯が抜ける順番は決まっている?抜ける時期と注意点も

こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

乳歯が抜けた口を指さす子ども

子どもの歯は乳歯から永久歯へと生え変わりますが、どのような順番で抜けるのかご存じでない方もいるかもしれません。乳歯が抜けるタイミングや順番はある程度決まっているので、お子さまの生え替わりに問題がないか確認する指標になります。

この記事では、乳歯が抜ける時期や順番、そして生え替わりの時期に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。

乳歯が抜ける時期

乳歯の抜けた子どもの口もとのイメージ

乳歯は5~6歳ごろから抜けはじめ、14歳までには親知らず以外の歯が生え変わるとされています。ただし、個人差が大きく、早く抜ける場合や14歳になっても生え変わりが終わっていない場合もあります。

ある程度決まった順番で生え替わりが進んでいれば問題ないことが多いので、保護者の方がお子さまの口内をよく観察することが大切です。

また、乳歯が抜けたからと言って、すぐに永久歯が生えてくるわけではありません。乳歯が抜けてから永久歯が生え終わるまで、2~3か月ほどかかることもあります。「なかなか生えてこない」と感じるかもしれませんが、少しずつ出てきていれば問題ないので、仕上げ磨きの際などに状態を確認してあげるようにしましょう。

乳歯が抜ける順番

抜けた乳歯を手に持った子ども

乳歯は前歯から奥歯へと向かって抜けていくことが多いです。

ただし、必ずしも順番どおりに抜けていくとは限りません。また、複数の歯が同時期に抜けることもあります。以下、歯の場所と生え変わる時期の目安をまとめました。

<乳歯が抜ける順番の目安>

上の歯下の歯
・乳中切歯(一番手前の歯):7~8歳頃
・乳側切歯(乳中切歯の隣の歯):8~9歳頃
・乳犬歯(乳側切歯の隣の歯):11~12歳頃
・第一乳臼歯(乳犬歯の隣の歯):9~11歳頃
・第二乳臼歯(第一乳臼歯の隣の歯):9~12歳頃
・乳中切歯:6~7歳頃
・乳側切歯:7~8歳頃
・乳犬歯:9~11歳頃
・第一乳臼歯:10~12歳頃
・第二乳臼歯:11~13歳頃

乳歯が永久歯に生え替わる仕組み

乳歯の下から永久歯が生えてきている様子

妊娠3か月ごろから、乳歯の下の顎の中で、永久歯のもとになる歯胚(しはい)が作られます。歯胚は何年もの時間をかけて成長していきます。

永久歯の歯冠部(目に見える部分)が完成し、歯の根の部分が作られ始めると、乳歯の根を溶かす細胞が現れ、永久歯の上にある乳歯の根が少しずつ溶かされていきます。根が溶かされた乳歯はぐらぐらして抜け落ち、永久歯が顔を出してくるのです。

乳歯が抜けるのが早い・遅い場合の注意点

乳歯が抜けるのが早い・遅い場合の注意点を説明するイメージ

乳歯が抜けるのが早かったり、逆に遅かったりする場合、さまざまなトラブルを引き起こすリスクがあります。そのため、原因や起こりうるトラブル、その対策などを知っておくことが大切です。以下に、それぞれのケースについて詳しく解説します。

早く抜けた場合

乳歯が早く抜けること自体は珍しくありませんが、その原因によっては注意すべきケースもあります。乳幼児期に多い外傷や生理的な抜け変わりであれば特に問題ないことも多いですが、虫歯や歯根の感染、先天的な歯の異常なども考えられます。

例えば、転んで前歯をぶつけたことが原因で抜けた場合、周囲の歯や歯ぐきにダメージが及んでいるかもしれません。出血が多い場合や強い腫れが見られる場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう。

乳歯が早く抜けた場合には、隣接する歯が傾いて永久歯の生える口腔内のスペースが狭まる、言語発音の形成に影響を与えるといった問題も考えられます。また、歯並びや噛み合わせに悪影響を与える可能性もあるでしょう。

そのため、このような場合は、歯科医院で定期的に経過を観察してもらうことが重要です。お子さまの歯が適切に生え変わるように導くため、歯科医師が指導やサポートを提供するでしょう。

ご家庭でのケアに加え、定期的な歯科受診を通じて、お子さまの歯の健康を守ることが大切です。

抜けるのが遅い場合

乳歯が想定よりも遅く抜けること自体は、早く抜けることと同様、成長の個人差によるもので心配する必要がない場合が多いです。

しかし、永久歯の萌出が遅れると、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。特に、犬歯や奥歯などの重要な歯が遅れる場合は注意が必要です。原因が明確でない場合や、歯の形や位置の異常が疑われる場合は、歯科医院でレントゲン検査などを行い、永久歯の状態を確認してもらいましょう。

歯の生え変わりで注意すべきポイント

歯の生え変わりで注意すべきポイントを説明するイメージ

歯の生え変わり時期は、歯がぐらぐらしたり、乳歯が抜けて空いた状態になったりします。普段通りの食事や歯磨きができないため、違和感を覚えるお子さまも多いでしょう。

そのため、保護者の方が注意点などを押さえてサポートしてあげてください。

歯の生え変わりには個人差がある

上述したとおり、歯の生え変わる時期や順番などには個人差があります。子どもは、お友達が生え変わっているのに自分だけまだだと焦ることもあるかもしれません。そのようなときは、保護者の方が冷静に対処することが重要です。

しっかり歯を磨く

乳歯だけではなく、生えたばかりの永久歯についてもしっかりと磨くことが大切です。生えたばかりの歯はまだエナメル質が薄く、虫歯になりやすいといわれているためです。

また、生え替わりの時期は不規則な隙間が多く、食べかすが詰まりやすいです。虫歯になるリスクが高いため、丁寧に仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。

乳歯の虫歯は放置しない

乳歯が虫歯になったとき「どうせ抜ける歯だから放っておいても大丈夫」と思って放置する方がいますが、これは避けましょう。食事や歯磨きなどの日常生活に支障をきたす可能性があるだけでなく、将来生えてくる永久歯に悪影響を及ぼすことがあるためです。乳歯の虫歯が悪化すると、永久歯の形成不全や変色を引き起こすことがあるのです。

また、虫歯の痛みを避けて会話・咀嚼するようになると、舌・口周りの筋肉の誤った使い方が定着してしまうかもしれません。お子さまの将来のためにも「子どもが虫歯かもしれない」と思ったら、早めに歯科医院を受診し、必要な治療を受けるようにしましょう。

無理に抜かない

歯がぐらぐらしていて抜けそうな場合でも、完全に抜けるまでは無理に引っ張らないことが大切です。強引に抜くと周囲の歯や歯茎を傷つける恐れがあるためです。自然に抜けるまで待ち、痛みや不快感がある場合は歯科医師へ相談するとよいでしょう。

口周りの癖を改善する

指しゃぶり・爪噛み・舌を出す・口で呼吸をする・唇を噛む・頬を手で押さえるなどの癖は、歯並びに影響を与えることがあります。乳歯の抜け変わりの時期に乳歯でお口周りの癖が改善できれば、永久歯が正しい位置に生えやすくなるでしょう。

お子さまが自分だけで癖を直すことは難しいため、保護者の方によるサポートが必要です。

気になることがあれば歯科医師に相談する

生え変わりのスピードや順番には個人差がありますが「ほかの子よりも遅い気がする」「片側だけ抜けていない」など、気になることがあれば、早めに歯科医院を受診しましょう。大きな問題につながる前に、早めに相談することが大切です。

まとめ

笑顔の子ども

乳歯は5~6歳から抜け始め、14歳頃までには永久歯へと生え変わることが一般的です。

ただし、乳歯が抜ける時期や順番には個人差があり、必ずしも決まったパターン通りには進みません。成長速度や歯の状態によって、早かったり遅かったりすることもあります。気になることがあれば早めに歯科医院で相談することを意識し、お子さまの成長を見守っていきましょう。

お子さまの生え替わりに不安がある方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。