虫歯の詰め物治療|種類・費用・メリットとデメリットを解説
こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

虫歯治療で「詰め物はどうしますか?」と聞かれたものの、銀歯やセラミックなど種類が多くて、どれを選べばよいのか迷ってしまった経験はありませんか。
「保険適用のものと自費のもので、何が違うのかよくわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
詰め物の素材選びは、単に費用だけの問題ではありません。見た目の美しさや耐久性、金属アレルギーのリスクなど、将来的なお口の健康や満足度に大きく関わってきます。それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、ご自身の希望に合った選択をすることが大切です。
この記事では、保険適用のレジンや銀歯から、自由診療のセラミックまで、代表的な詰め物の種類ごとの特徴、費用相場、寿命について詳しく比較解説します。後悔しない詰め物選びをしたい方は、ぜひ参考にしてください。
虫歯の詰め物とは

虫歯の詰め物は、虫歯で失われた歯の部分を補い、噛む機能や見た目を回復させることを目的としています。また、虫歯の再発を防ぐために歯の内部を保護する役割も担っています。
虫歯の進行度で詰め物が必要になる段階
虫歯がエナメル質や象牙質まで進行し、穴があいた場合に詰め物が必要となります。初期の虫歯では経過観察やフッ素塗布で済むこともありますが、進行すると詰め物による修復が選択されます。
詰め物と被せ物との違い
詰め物と被せ物の違いは、主に虫歯の進行度や歯の損傷範囲によって使い分けられる点にあります。
詰め物は、虫歯によってできた比較的小さな穴や欠損部分を埋めるために使用され、一般的には歯の1/3以下の損傷に適応されます。
一方、被せ物は歯の損傷が大きく、詰め物だけでは強度や機能を補えない場合に、歯全体を覆う形で装着されます。治療の選択は、虫歯の範囲や残存歯質の量を基準に歯科医師が判断します。
詰め物の種類と特徴

詰め物には複数の種類があり、それぞれ見た目や耐久性、費用が異なります。
ここでは、保険適用のレジンや銀歯から、セラミックやゴールドなどの自由診療素材まで、代表的な種類と特徴を紹介します。
コンポジットレジン
コンポジットレジンは、歯科用プラスチックを使用した詰め物で、自然な歯の色に近づけやすいのが特徴です。比較的小さな虫歯に適しており、治療が1回で終わる場合もありますが、強い力がかかる部位では欠けやすいことがあります。
メタルインレー(銀歯)
メタルインレー(銀歯)は、虫歯治療で広く用いられている金属製の詰め物です。主に銀合金やパラジウム合金が使われ、保険適用となるため費用を抑えられるのが特徴です。
耐久性が高く、奥歯など噛む力が強くかかる部位に適していますが、金属アレルギーのリスクや、経年劣化による黒ずみ、歯ぐきの変色が生じることもあります。
また、見た目が銀色で目立つため、審美性を重視する場合は他の素材と比較検討が必要です。
セラミックインレー
セラミックインレーは、虫歯治療で使用される詰め物の中でも見た目の美しさが特徴です。天然歯に近い色調や透明感を持ち、金属アレルギーの心配がないため、審美性と安全性を重視する方に選ばれています。
耐久性も高く、適切なケアを行えば5~10年程度の使用が期待できますが、強い衝撃には弱いため、硬いものを噛む際には注意が必要です。
セラミックは自由診療で、1本あたり5万〜10万円程度が全国的な相場です。医院や素材(e.max・ジルコニアなど)によって幅があります。
ハイブリッド・ジルコニア・ゴールド系素材
ハイブリッド素材はレジンとセラミックを組み合わせたもので、自然な見た目と保険適用外ながら比較的手頃な価格が特徴です。
ジルコニアは強度と耐久性に優れ、奥歯など力がかかる部位にも適しており、変色しにくい点がメリットです。
ゴールド系素材は金合金を使用し、適合性や耐久性が非常に高く、金属アレルギーのリスクが低いのが特徴ですが、見た目が金色であるため審美性を重視する場合は注意が必要です。
素材選択時は、耐久性や見た目、費用などを比較し、自身の希望や口腔内の状態に合わせて選ぶことが大切です。
各素材の比較
虫歯の詰め物には主にレジン、銀歯、セラミック、ゴールドなどがあり、それぞれ見た目や耐久性、色持ちに違いがあります。
レジンは自然な白さで目立ちにくいですが、3〜5年程度で変色や摩耗が起こりやすいです。
銀歯は耐久性が高く10年以上持つこともありますが、金属色が目立ちやすい点がデメリットです。
セラミックは天然歯に近い見た目と色持ちの良さが特徴で、5〜10年程度の耐久性があります。ゴールドは耐久性・適合性ともに優れ、10年以上長持ちしますが、金色が目立つため審美性には劣ります。
詰め物治療にかかる費用

詰め物治療の費用は、素材・部位・虫歯の範囲によって大きく異なります。ここでは、保険適用での費用目安から、自由診療素材の相場までを整理し、費用が変動する要因について解説します。
保険適用の詰め物の費用目安
保険診療で使用される銀歯(パラジウム合金)やコンポジットレジンの詰め物は、治療部位や大きさによって異なります。
保険診療での詰め物は、治療部位や大きさによって異なりますが、3割負担で1本あたり1,500〜5,000円程度が目安です。
自由診療素材の費用相場(セラミック等)
セラミックやゴールドなどの自由診療素材は、1本あたり2万円から10万円程度と幅広く、素材や歯科医院によって費用が大きく異なります。審美性や耐久性を重視する場合に選択されることが多いです。
素材や部位・大きさで費用が変わる要因
詰め物の費用は、使用する素材の種類、詰め物を入れる歯の部位(前歯・奥歯)、虫歯の大きさや範囲によって変動します。特に自由診療では、審美性や機能性を考慮した素材選択が費用に影響します。
費用を抑えるポイント
費用を抑えたい場合は、保険適用の素材を選ぶ、早期発見・治療で詰め物の範囲を小さくすることが有効です。治療前に歯科医院で費用や素材の説明を十分に受けることも大切です。
詰め物の耐久性と寿命

詰め物の寿命は、選ぶ素材や噛み合わせ、日常のケアによって大きく変わります。ここでは、素材別の耐用年数や再虫歯のリスク、耐久性を保つためのポイントを紹介します。
素材別の寿命・耐用年数の違い
詰め物の寿命は素材によって異なり、レジン(プラスチック)は数年程度、金属やセラミックは10年以上持つ場合もありますが、口腔内の環境やケアによって個人差があります。
機能や咬合(噛み合わせ)による負荷の影響
虫歯の詰め物は、噛む力などによって徐々に摩耗していきます。特に、奥歯などの強い力がかかる部位では、詰め物の寿命が短くなる傾向があります。
硬い食べ物を頻繁に噛む方や歯ぎしりの癖がある方は、詰め物が早期に脱落する可能性もあるでしょう。定期的な歯科検診で状態を確認し、必要に応じて調整してもらいましょう。
再虫歯(二次虫歯)のリスクと予防
一度治療した歯でも、詰め物と歯の隙間から細菌が侵入することで二次虫歯が発生するリスクがあります。予防するには、定期的な歯科検診で詰め物の状態をチェックしてもらいましょう。
フッ素入り歯磨き剤を使った丁寧なブラッシングも効果的です。
詰め物の脱落や摩耗の原因
虫歯の詰め物が脱落や摩耗を起こす主な原因には、噛み合わせの強さや歯ぎしり、詰め物と歯の間にできる隙間、経年劣化などがあります。
特に、金属やレジンなど素材ごとに耐久性が異なり、レジンは3〜5年程度で変色や摩耗が生じやすく、金属やセラミックは7〜10年以上持つ場合もあります。
また、硬い食べ物を頻繁に噛む習慣や、歯磨き不足による虫歯の再発も詰め物の寿命を縮める要因となるため、定期的な歯科検診と適切なケアが重要です。
素材ごとのメリット

詰め物の素材にはそれぞれ利点があり、選び方次第で見た目・耐久性・費用に差が出ます。ここでは、代表的な素材ごとのメリットを整理し、選択の参考にしていただけるよう解説します。
コンポジットレジンのメリット
コンポジットレジンは歯の色に近い自然な見た目が特徴で、比較的短時間で治療が完了する点が利点です。また、歯を削る量が少なくて済む場合が多いため、歯への負担を抑えやすいとされています。
銀歯のメリット
銀歯は耐久性があり、保険適用で費用を抑えやすい点がメリットです。強度が求められる奥歯の治療にも使用されることが多く、長期間の使用に適していると考えられています。
セラミックのメリット
セラミックの詰め物は、天然歯に近い自然な白さと透明感があり、見た目が非常に美しいのが特徴です。金属アレルギーの心配がなく、長期間の使用でも変色や摩耗が起こりづらい点もメリットでしょう。
適切に使用すれば、10年以上使用できるとされています。さらに、プラークが付きにくく虫歯や歯周病のリスクを抑えやすい点も特徴です。
ただし、強い衝撃には注意が必要で、奥歯など強い力がかかる部位では割れる可能性があるため、使用部位の選択が重要です
ゴールド系素材のメリット
ゴールド系素材の詰め物は、耐久性と適合性の高さが大きなメリットです。特に噛む力が強い奥歯に使用しても割れにくく、10年以上の長期使用が期待できます。
また、金属アレルギーのリスクが比較的低いことも特徴です。歯と詰め物の隙間ができにくく、虫歯の再発リスクを抑えられる点もポイントです。
ただし、見た目が金色で目立つため、前歯よりも奥歯への使用が一般的です。費用は保険適用外で5万円以上が目安となります。
素材ごとのデメリット

一方で、どの素材にも弱点や注意点があります。ここでは、素材ごとのデメリットを比較し、治療選択時に知っておきたいポイントを紹介します。
コンポジットレジンのデメリット
コンポジットレジンは歯に近い色調で目立ちにくい一方、経年劣化による変色や摩耗が起こりやすい傾向があります。
また、強度が金属やセラミックに比べて劣るため、奥歯など強い力がかかる部位では割れやすい場合があります。
銀歯のデメリット
銀歯は保険適用で費用を抑えやすいですが、金属色が目立ちやすく審美性に劣ります。さらに、金属アレルギーのリスクや、長期間の使用で歯ぐきが黒ずむことがある点も注意が必要です。
セラミックのデメリット
セラミックは自然な見た目が特徴ですが、保険適用外となることが多く、費用が高額になりやすいです。また、強い衝撃で割れる可能性があり、噛み合わせによっては適応が難しい場合もあります。
ゴールド系素材のデメリット
ゴールド系素材は適合性や耐久性に優れていますが、金属色が目立つため前歯には不向きです。加えて、保険適用外で費用負担が大きくなる点もデメリットとして挙げられます。
まとめ

虫歯の詰め物治療は、虫歯で失われた歯の部分を補うために行われます。
詰め物にはレジンや銀歯、セラミックなどさまざまな種類があり、それぞれ見た目や耐久性、費用面で特徴が異なります。保険適用の素材は費用を抑えられる一方、見た目や耐久性に限界がある場合もあります。
自費診療の素材は自然な色合いや長持ちしやすい点が魅力ですが、費用が高くなる傾向があります。
詰め物の寿命は素材やケアによって異なり、定期的なメンテナンスも重要です。自分に合った素材を選ぶためには、歯科医師と相談しながらメリット・デメリットを比較検討することが大切です。
虫歯の詰め物治療を検討されている方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。