だらだら食べをしている子どもは虫歯になりやすい?虫歯を予防する方法も
こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

子どもの虫歯は、保護者の方にとって非常に身近な悩みのひとつです。とくに近年問題視されているのが、だらだら食べによる虫歯のリスクです。小さな子どもはお腹が空いたり喉が渇いたりするたびに、おやつやジュースなどを口にすることがあります。
しかし、食べる時間が決まっておらず、一日中何かを口にしているような食習慣は、虫歯の大きな原因となりかねません。
この記事では、だらだら食べとは何か、なぜそれが虫歯につながるのか解説します。虫歯を予防するためにご家庭や歯科医院でできる対策についても詳しく解説しますので、お子さんの虫歯を予防したいとお考えの保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
だらだら食べとは

だらだら食べとは、決まった時間に食事やおやつをとらずに、長時間にわたって少量ずつ食べ続ける食習慣のことを指します。
このような習慣は、大人でもついやってしまいがちですが、特に子どもにおいては虫歯や栄養バランスの乱れといった健康上の問題につながることがあります。たとえば、テレビを見ながら、ゲームをしながら、何かを口に入れているといった行動が典型的なだらだら食べです。
また、スポーツドリンクや果汁飲料など、糖分を含む飲料を飲み続けると、口の中が常に酸性の状態になるため、歯のエナメル質が溶けやすくなってしまいます。
本来、食後は唾液の作用によって口腔内が中和され、歯の再石灰化が促されます。
しかし、だらだらと食べ続けることでこのサイクルが妨げられ、虫歯になるリスクが高まるのです。特に小さなお子さんの場合は、まだ歯の表面が大人ほど硬くないため、影響を受けやすいといわれています。
だらだら食べをしている子どもは虫歯になりやすい?

それでは、だらだら食べと虫歯には具体的にどのような関係があるのでしょうか。以下では、そのメカニズムを詳しく見ていきます。
口腔内が酸性状態のままになる
食事をすると、食べ物に含まれる糖分が虫歯菌によって分解され、酸が発生します。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし、虫歯の原因になります。
通常は唾液の働きにより酸性から中性に戻るのですが、だらだらと食べ続けていると、口の中が長時間酸性に傾いた状態になります。酸性の時間が長くなればなるほど、歯の脱灰(歯が溶ける現象)は進行し、結果として虫歯になるリスクが高まるのです。
これは、何を食べるかよりも、どう食べるかが虫歯のリスクに影響する大きなポイントであることがわかります。
歯の再石灰化の妨げになる
唾液には、食後に口腔内を中性に戻す働きや、細菌の増殖を抑える作用があります。通常、食後にしばらく経つと唾液がこれらの働きをすることで、口の中の環境は健康に保たれます。
しかし、だらだらと食べ続けていると、唾液の役割が発揮されるタイミングが失われてしまいます。食べ物や飲み物が口の中に常にある状態では、唾液が十分に働けず、結果的に虫歯菌が優位な環境となるのです。
特に小さな子どもは唾液の分泌量も大人より少ないため、影響が出やすくなります。
食事の内容が影響する
おやつの際には、クッキーやチョコレートなどの糖分を含む食品が選ばれがちです。
これらは歯に付着しやすく、長時間口内に残ることで虫歯菌のエサとなります。特に粘着性のあるお菓子は、歯の溝や隙間に残りやすく、しっかりと歯磨きをしない限り除去できません。結果として、虫歯のリスクが高くなるのです。
子どもの虫歯を予防するために自宅でできること

自宅での生活習慣が子どもの口内環境に大きく影響します。以下に、ご家庭でできる虫歯予防の具体策をご紹介します。
食事とおやつの時間を決める
食事やおやつの時間を決めることで、だらだら食べの防止につながります。例えば、朝・昼・夕の3食に加えて、午後のおやつタイムを15時ごろに設定し、それ以外は飲み物もお茶や水に限定することで、口腔内が酸性に傾く時間を短縮できます。
決まった時間に食事やおやつをとる習慣をつけることで、唾液の分泌リズムも整うため、虫歯になるリスクを低減できるでしょう。
食習慣を改善する
虫歯を予防するためには、食習慣を見直すことが大切です。糖分を多く含む食品を頻繁に摂取する習慣がつくと、虫歯菌が活動しやすい環境になります。そのため、甘いお菓子や飲み物を与えすぎないようにしましょう。
また、特別な日やイベントなど、特定の場面でのみ甘いものを楽しむようにすると、子どもも自然と食に対する意識を持てるようになります。
さらに、子どもは保護者の方の行動をよく見ています。家族全体で規則正しい食事を心がけることも、子どもの健やかな食習慣づくりには欠かせません。保護者の方がだらだらと間食をしていると、子どもも同じような食べ方を覚えてしまうため、大人の姿勢も重要です。
しっかり歯磨きをする
毎日の歯磨きを丁寧に行うことは、虫歯予防の基本です。子どもの場合、自分だけで完全に磨くことは難しいため、小学校中学年くらいまでは保護者の方が仕上げ磨きを必ず行うようにしましょう。
特に寝る前の歯磨きは最も重要で、プラーク(歯垢)をしっかり落とすことが虫歯予防に直結します。可能であればフッ素入りの歯磨き粉を使用すると、虫歯の予防につながります。
子どもの虫歯を予防するために歯科医院で行うこと

家庭での予防に加えて、定期的に歯科医院を受診することで、より確実な虫歯予防が可能になります。ここでは、子どもの虫歯を予防するために歯科医院で行うことについて解説します。
歯のクリーニング
自宅でどれだけしっかり歯磨きをしていても、すべての汚れを落とすことは難しいといわれています。
歯科医院では、専用の器具を使用して、ふだんの歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石などの汚れを除去します。定期的に歯のクリーニングを受け、歯磨きでは落としきれない汚れを除去してもらうことで、虫歯のリスクを減らすことができます。
また、クリーニング後は歯がツルツルになり、汚れも付きにくくなります。
フッ素塗布
フッ素には、歯の質を強化し、虫歯菌の活動を抑制する効果があります。歯科医院では高濃度のフッ素を使用するため、虫歯の進行を抑える効果が期待できます。
特に、乳歯や生えたての永久歯は虫歯になりやすいため、定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けることが推奨されます。
シーラント処置
シーラントとは、奥歯の溝を専用の樹脂でコーティングする処置です。奥歯の溝は非常に複雑な形状をしており、歯ブラシが届きにくく、食べかすや細菌が溜まりやすい場所です。
シーラントを施すことで、汚れが入り込むのを防ぎ、虫歯の発生リスクを大幅に下げることができます。処置は痛みもなく短時間で終わるため、子どもでも安心して受けられます。
ブラッシング指導
歯科医院では、子どもの年齢やお口の状態に合わせて、適切な歯の磨き方を丁寧に教えてくれます。
自己流の歯磨きではどうしても磨き残しが出やすく、気づかないうちに虫歯の原因となることもあります。専門のスタッフからアドバイスを受けることで、より効果的なブラッシングの仕方が身につき、虫歯予防にもつながります。
特に小さなお子さんは、自分で上手に歯を磨くのはまだ難しいため、保護者の方による仕上げ磨きがとても大切です。歯科医院では、この仕上げ磨きのやり方や注意すべきポイントもわかりやすく教えてくれるので、家庭でのケアにすぐに役立てることができます。
また、歯ブラシの選び方やデンタルフロスの使い方などのアドバイスも受けられます。定期的にブラッシング指導を受けることで、子ども自身が歯の健康を意識できるようになるでしょう。
まとめ

だらだら食べは、子どもの虫歯リスクを高める大きな要因です。口の中が酸性状態に傾く時間が長くなることで歯の再石灰化が妨げられ、結果として虫歯が発生しやすくなるのです。
しかし、食事やおやつの時間を決めること、甘いものの摂取を控えること、毎日の歯磨きを丁寧に行うことなど、自宅でのちょっとした工夫で予防は十分に可能です。また、歯科医院での定期的なケアも組み合わせることで、より効果的に虫歯を予防できます。
お子さんのお口の健康を守るために、今一度、日々の食習慣や口腔ケアを見直してみてはいかがでしょうか。
お子さんのお口の健康を守りたいとお考えの方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


