根管治療後に再発したらどうしたらいい?再発の原因や治療法を解説

こんにちは。東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院です。

根管治療後に再発したらどうしたらいいか考える人

根管治療とは、重症化した虫歯や事故の衝撃などで歯の神経が影響を受けた場合、歯自体を残すために行う治療です。歯髄(歯の血管や神経を含む組織)を取り除いて、根管内をきれいに洗浄・消毒します。

根管治療を行えば痛みなどの症状が解消されるので「根管治療を受けたからもうこの歯の治療が必要になることはない」と思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、虫歯が再発してもう一度根管治療が必要になる方もいます。日本の根管治療後の再発率は高く、根管治療を受けた方の半数以上が再治療を受けているのです。

本記事では、根管治療後に問題が再発する原因や、再発を確認する方法について詳しく解説します。また、根管治療後の再発防止策についても解説するため、ぜひ最後までご覧ください。

根管治療後に再発したときに現れる症状

歯が痛い若い男性

根管治療後に虫歯や細菌感染が再発すると、次の症状が現れます。

  • 根管治療した部分が痛む
  • 根管治療した場所や周囲が腫れる
  • 膿が出る
  • 歯茎にできものができる
  • 歯や歯茎に違和感がある

最初は噛んだ時のみ痛む程度ですが、徐々に状態が悪化すると最終的には普通に過ごしていても痛むようになります。再発した虫歯や細菌感染がさらに悪化すると、歯の根に炎症が起こり根の先に膿が溜まります。

膿が溜まると強い痛みが生じ、歯だけでなく顎や顔全体にまで痛みが広がることがあります。痛みのせいで眠れなくなる方も少なくありません。

上記の症状が出た際は、速やかに歯科医師に連絡しましょう。検査をしたうえで、根管治療のやり直しが必要かどうかを歯科医師が判断します。

治療部分の違和感は、治療直後に出るケースもあれば、治療後しばらくたってから出ることもあります。日常生活に影響がなくても、違和感が出続けているという場合は歯科医院を受診しましょう。

根管治療後に再発する原因

根管治療後に再発した人

根管治療後に再発する最たる原因が、細菌の繁殖です。何らかの原因で細菌が十分に取り切れずに根管内に残っていると、残った細菌が繁殖して問題の再発につながります。

細菌が繁殖する原因は、次の通りです。

歯の根っこの形状が複雑

歯の根は短いですが、非常に複雑な形状をしています。また、内部の根管はさらに複雑な形状をしていることがあります。根っこの先は曲がっていたり枝分かれしていたり、人によって形状が異なります。

肉眼で確認できない部分の治療のため、複雑な形状の歯の根の場合には完全に歯髄を除去したり洗浄・消毒をしたりするのが難しいこともあります。根の奥に残っていた細菌が徐々に繁殖して、根管治療後の再発につながるのです。

根管治療の後は確認のためレントゲン撮影を行いますが、確認できないほどの微細な歯髄が残っていると、痛みや腫れの原因になるでしょう。根管治療は非常に細かい処置なので、検査データや医師の長年の技術で治療を進めていきます。

しかし、医師の技量が高くても完全に細菌を取り切れずに、残ってしまうケースがあるのです。

医師の技量不足

前述したように、根管内を肉眼で確認するのは難しく、医師の経験や技量、検査データをもとに根管治療を進めます。そのため、医師の技量が不十分の場合、細菌や歯髄が取り切れなかったり、十分に消毒ができなかったりする可能性があります。

歯髄が残っていたり、洗浄・消毒による内部の清掃が不十分だったり、根管治療が適切に行われていない状態で最終的な充填材を入れたりすると、内部に残った細菌が繁殖するため再発しやすいのです。

密封性が低い

根管治療では、汚れや細菌を取り除いてしっかりと洗浄したら、根管内部に歯科用薬剤を詰めます。使用する薬剤は、保険適用か自費診療かによって異なります。

保険適用の薬剤は密封性が低いため、わずかに隙間ができ、隙間から細菌が侵入する可能性があります。そのため、しっかりと歯髄や細菌を除去して消毒をして薬剤を詰めたとしても、再発のリスクが高いのです。

根管治療後の生活

根管治療がうまくいっても、治療後の過ごし方が原因で虫歯などが再発し再度根管治療が必要になることもあります。

根管治療後に硬い物を頻繁に食べることや、食いしばり・歯ぎしりの癖が原因で、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)が割れたり欠けたりする場合があるでしょう。割れや欠けの隙間から細菌が入り込むと、細菌が繁殖して根管治療の再発につながるのです。

再発を確認する方法

歯のレントゲン

根管治療後に「痛みなどの症状が出ているけれど、この症状が根管治療後の再発によるものなのか分からない」という方は少なくありません。根管治療後の再発でなくても、同様の症状が出ることがあるからです。

再発を確認するためには、歯科医院を受診して検査を受けなければなりません。レントゲンを撮り、再発しているかどうかを確認します。

再発している場合、レントゲン写真に白い影になって写るため、白い影が出た場合には再治療を行います。

根管治療後に再発したらどうしたらいい?

根管治療

根管治療後に虫歯や細菌感染が再発した場合には、再治療が必要です。再治療のことを、再根管治療と言います。再根管治療では、麻酔をしてから充鎮剤を全て取り、もう一度根管から膿や細菌を取り出して綺麗に洗浄してから消毒をしていきます。

再根管治療の成功率は、前回の根管治療の質によって変わります。前回の根管治療で根管を傷めたり、根尖の破壊があったりした場合には、成功率は非常に低くなるでしょう。

歯の根の形状が治療前と同様に保たれていたり、根尖性歯周炎がなかったりする場合は、高い確率で再根管治療は成功するでしょう。

根管治療後の再発を防ぐためには

腕のいい歯科医師

根管治療後の再発を防ぐための方法は、以下のとおりです。

定期検診を受ける

再発して再根管治療が必要になっても、早期に治療を始めればすぐに終わるとされています。

しかし、再発の症状は状態が進行しないと出現しないうえに、根管の様子を外観からチェックできません。そのため、定期的に歯科医院で検査を受けて、根管の内部の様子や虫歯の有無をチェックしてもらうことが大切です。

根管治療の知識が豊富な歯科医院で治療する

根管治療は歯科治療の中でも専門性が高いです。根管治療を受ける場合には、根管治療を専門に扱う歯科医院や、根管治療の経験が豊富な専門の歯科医院で治療を受けるとよいでしょう。

治療の成功率を高め、再発のリスクを下げられます。

保険適用外で治療を受ける

根管治療後の再発を防ぐためには、保険適用外で治療を受けることも方法の一つです。保険適用外の自費診療の場合には、検査の段階でCTを使い歯の根の状態を細かく分析できます。治療の際もマイクロスコープを活用できるため、より確実に治療を進められるでしょう。

また、治療に用いる歯科材料も、より精密な治療ができる材料や修復物を選択できる場合があります。費用は保険適用の治療よりも高額にはなりますが、再発を繰り返して治療が長引けば費用はかかるので、検討してみても良いかもしれません。

まとめ

根管治療の説明

根管治療は難易度が高い治療でもあるため、虫歯や細菌感染が再発することもあります。根管治療後に問題が再発する最たる理由は細菌です。細菌が残っていたり隙間から侵入したりすれば、痛みや腫れなどの症状が再び現れるでしょう。

根管治療後に再発した場合には、再根管治療が必要です。再根管治療の成功率をより上げるための方法としては、自費診療を活用したり専門の歯科医へ相談したりすることが挙げられます。

また、再根管治療を回避できるよう、定期的に歯科医院を受診して歯の状態をチェックしてもらうことも大切です。

根管治療を検討されている方は、東京都文京区「江戸川橋駅」より徒歩1分にある江戸川橋菊地歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、根管治療や小児歯科、矯正治療にも力を入れています。診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。